「自分の性格がイヤ。もっと自分を変えたい!」と思っていてもなかなか変えられない。
ひとってそう簡単には変われないですよね…。年を重ねるごとに変わることが億劫になってきて最後は「まあいいや。これが私らしい」と開き直ってしまう。

自分の考え方のクセはなかなか見えないものだから、長く付き合えば付き合うほど「固定観念」となって強固なものになってしまいます。

だけど「変えたい」と本気で思っているなら、何歳であっても本当に変わることができます。
思っているだけではだめ。そこには行動が必要です。

大前氏の名言:大前流「自分を変える3つの方法」

大前研一氏の名言といわれる「自分を変えるための3つの方法」をご存知ですか?

「今年こそは」と新年の決意をする人は少なくないだろう。
だが、決意を新たにしたぐらいで人はそうそう変わらない。年度替わりの4月にまた決意を新たにして、上半期が終わる頃にまた決意して、秋を迎えた頃にはなし崩しになって「来年こそは」で1年が終わる。決意の無駄打ちをしないで、自分を変えるにはどうしたらいいか。私が昔から使っている簡単な方法が3つある。時間配分を変えること。住む場所を変えること。そして付き合う人を変えることである。
引用元: PRESIDENT 2016年2月1日号 大前流「自分を変革する」3つの方法

大前氏は3つのことを変えれば人は変われる、と言っています。

  1. 時間配分を変える
  2. 住む場所を変える
  3. 付き合うひとを変える

この考えに私は完全同意します。
なぜなら、自分自身がこの3つを実践して実際に変わることができたから。
といっても無意識に直感で動いていたのであらためて振り返ればそのとおり、という感じです。

環境を変えることで私に実際におきたこと

時間配分を変える

時間配分を変える
時間を決めて行動することはひとりのときにそれほど難しいと感じたことはありませんでした。しかし子供が生まれてからは時間の概念が通用しない生活にイライラしていました。
今の私があの頃の私に言えるなら「小さい子供といるときに時間をコントロールしようなんて考えずに時間を忘れてとことん遊んで思い切り過保護でいいよ!」というでしょう。

では、子育て中は時間管理はあきらめるしかないのでしょうか?
私は、上の記事のようにとことん過保護(※注:過干渉ではないですよ!)の時間をもつと同時に子どもから離れる時間を確保しました。それはまわりのリソースを活用するということ。自分の時間はつくれる、とわかっただけで精神的な余裕が生まれますし、貴重なこの時間をどう使うかとても大切に考えるため小さいながらもやりたいことを実現することができました。過保護時間を作っていれば罪悪感を感じることもありません。むしろ預かってくれた人たちに感謝をしてまた新しい信頼関係を築くことができます。

もしあなたが子育て真っ最中であれば、ご主人やご両親、もしそれが難しいなら友人同士でも預け合いをすればいいでしょう。子供は父母だけのコミュニケーションよりも、祖父母や地域の大人たち、ちょと大きい隣の姉ちゃん兄ちゃんたちと触れ合うことで人間は信頼できるものということを学ぶことができます。

まず時間を確保する。
その次にはっきり言えることは、目的がなければ時間は漫然と流れていくということ。
とにかく「目的ありき」です。スマホが常にある環境では「〇〇のために、今〇〇をする」と明確に行動理由が言えないと簡単に時間は奪われていきます。ゴールから逆算して、いつなにをすればゴールに辿り着くのかブレイクダウンして行動に落とし込むことが大事です。

住む場所を変える

棲む場所を変える
関東から出たことがなかった私は娘がまだ3歳のころに遠く離れた山間地方へ移りました。
いまでは「地方移住」があたりまえに聞こえる時代になりましたが、そのころは移住といえば定年退職を迎えた夫婦の余生的な意味合いが強く、現役のひとが積極的に田舎を目指すという動きはまだ多くありませんでした。

私の場合は家族の事情だったので能動的な動機はありませんでしたが、実際に地方へ移住した結果、まったく違う視点から「豊かな暮らし」とはなんだろう?と考える時間ができました。そして、将来の暮らしのヒントをたくさん得ることができたのです。私たちの価値観を根底から変えた未曾有の震災は、ひとつの選択肢として地方での暮らしがこれからキーになるということを示唆していると思うのです。

加えて社員のままで在宅勤務を許可いただいたので、これからの自分の働きかたにも大きな影響与えることとなりました。日本ではここ数年で「働きかた改革」が叫ばれていますが、実際にやってみることでメリット、デメリットがはじめてわかるようになります。
この行動のおかげで、これから自分が進む方向性や何をすべきかが明確になってきました。

付き合うひとを変える

付き合うひとを変える
住む場所を変えることで必然的に付き合うひとも変わることがあるでしょう。
仕事をしているなら生活圏の人間関係よりも会社における人間関係のほうがより濃厚ですし接している時間も長いですよね。仕事を変えればそれこそ人間関係が大きく変わりますが、最も効果的なのは友人関係を変えていくことです。

「棲む場所が違う」という言葉がありますが、まさしく棲んでいる世界が違う、という方々と知り合ったのは30歳になったばかりの頃。仕事でのつながりでしたが、色々吸収したいと私から積極的に話かけて仕事以外の話をするようになりました。ひとまわり年上のその女性たちは自分の能力を存分に発揮して、経済的にも精神的にも満たされている女性でした。高慢になることなく謙虚な姿勢にさらに惹かれていきました。ご自宅のお食事に招待してくださり、時代のうごきや恋愛の話をたくさんしました。

彼らから学んだことは「視点のちがい」ということ。同じものを見ているはずなのに解釈がまるで違う。お互いの意見がものすごく合うこともあれば、まったく正反対のこともあり、「私はそう思わない」と明確な意思表示に最初は驚きましたが、信頼関係の中ではきちんと自分の意見を伝えあうことができることを学びました。

「どこに行けば違う世界に棲むひとに会えるの?」と疑問に思うかもしれません。でも本当に実りのある出逢いとは、狙ったから与えられるというものではありません。自分が真剣に求めて行動しているときこそ、ふさわしい関係が与えられる。これは私が身を持って経験しています。将来の方向性がわからず悶々としていたときは、家にこもってじっとしているのではなく、あえて行動するようにしていました。そこから人の出逢いだけでなく、ヒントになるような情報や本などの出逢いが生まれました。

決意だけは立派な「やるやる詐欺」になっていないか?

こうして知らないうちに大前流「自分を変革する方法」を実践していた私は、あるときこの記事を読んで「たしかに!!」と深く納得したのです。

大前氏は同時に「決意の無駄打ち」「決意だけあっても人は変わらない」とも言っています。決意は大事だが行動が伴わなければ変革はできない。
最も無意味なのは『決意を新たにすること』であると。
逆をいえば、決意と行動がセットになれば変革はできるということ。
もっといえば、決意と行動がセットになったその時に、意識を越えたものすごいエネルギーが動き出すことを私は実感しています。

「今年こそダイエット!」「自分の店を持ちたいなぁ」「仕事やめて独立したいです」…
そうやって希望をまわりに言うだけのやるやる詐欺になっているなら現状は何もかわりません。決意はそんなに公言することでもなく自分の中で覚悟を決めればよいこと。

そして、願望ではなく「やることが決まっている」くらいにあたり前にイメージしながら、こつこつと具体的な行動をとる、それだけで自分を変えることは実現できるのです。

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