「約束を守る」ということは小さいころからとても大切なこととして捉えられています。
子育てにおいても「約束」というキーワードはこんな感じで出現します。
「あと3回やったら終わりにする約束ね」
「5時までにはおうちに帰る約束だよ」
「宿題終わるまではゲームをしない約束でしょ!」
「10時までには寝るって約束したでしょ!?」
まだ小さいころは親と子のあいだで決めた約束が中心です。
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約束を守るように厳しくしつけても子供が守らないわけ
約束を守ることは私たちの信用そのものにかかわるからとても大事なことです。
だからこそ親は子どもが小さいなころから躾として約束を守ることを厳しく要求します。
でも往々にして子供たちは約束を破るものですよね?
時間を忘れるくらい没頭して遊んでいるし、なにかに夢中になっていれば寝る時間なんて気づきもしません。悪気はないのでしょうが、その約束を守らなくてはいけない理由が彼らの中で腹落ちしていないから、「そういえばおかあさんが言っていたな」くらいの扱いでうしろのほうに押しやられてしまうのです。
ゲームに至っては、約束がどうのこうのと正論をかざしている場合ではないほど依存状態に陥っている子どももいます。
子供がなにかに夢中になることは素晴らしい才能ですが、依存状態で外からの助けが必要なのかは大人がきちんと見極めなければいけません。ただ、そもそも約束を守れない、守ろうとしても忘れてしまう、そんな子供たちに悩んでいるおかあさんも少なくないと思うのです。
うちの場合も娘が寝る時間、起きる時間を決めてたにもかかわらず、約束を守れないことにかなりイライラした時期があります。「わかったー。寝る寝る~」と言いながら全然寝る気がない。その結果当然朝は起きられない。遅刻するからと無理やり起こすと親のせいにして不機嫌になる。その態度に私もイライラする。
こんな負のスパイラルをどうにかしたいと思っていました。
「しなければならない」「しないと怒られる」が動く理由の人は他人のコントロール下で自己嫌悪になる
約束ごとをよくよく考えてみると、大人も子供も「他者との約束」ばかり気にしているように思いませんか?約束という言葉自体が「誰かと誰かのあいだでとりきめた決まり」というニュアンスがあるからかもしれません。
他者との約束は社会人として生きていくために必ず必要なものではありますが、自己が確立していない人には単なる「義務」になることがあります。
それをやらないと怒られる。
それをやらないと悪いことが起きる。
その結果は嫌だから約束を守る。
もうひとつは「条件付きの約束」。
約束を守らなければおやつ抜き。
テストで100点とればゲームを買ってあげる。
つまり、ニンジンをぶら下げて行動を促すもの。
こういった方法は「しないと怒られるからやる」「しょうがないからやる」が動機になるので自分から能動的に行動を起こすことには繋がりません。面倒くさいけどやるか…。としぶしぶ受け入れるものが約束である、というマイナスのイメージを作ってしまいます。
そうやって大人になってしまった場合どうなるでしょうか?
先生や親に怒られるから宿題をする
上司の機嫌がわるくなるから飲み会に参加する
夫が反対するから好きな仕事をやめる・・・
こうして他人が作った決まりごとの中で自分の行動を制限するようになり、自分で決めることができずに他人のコントロールの下で嫌々生きる自分にますます自己嫌悪を抱くようになってしまいます。
自分との約束を守ることは自己信頼になる。他者との信頼関係はそのあとでいい
負のスパイラルでイライラしていたとき、私は娘にある提案をしました。
あなたにはもう自分の生活をコントロールできる力があるから
どうすればいいのか考えてみて。
そのために可愛いあなた専用の目覚まし時計を買おう。
鳴っても起きないときはママは起こさないよ。
もし学校に遅れても自分で決めたことだから自分の責任になるよ。
娘は”かわいい時計”に反応にして喜んで選んでいました。
枕元に置いて自分で起きる時間にセットします。
さて、どうなったかというと。
いきなり劇的な変化は起きませんでした。
ただ、グダグダしていても私は声をかけずに放っておいたので、危機感を感じたのかギリギリでも自分から起きるようにはなりました。
彼女の中では、「自分で決めた時間」「自分で選んだ時計」「自分でやってみると決めた」という自覚があり、人(母親)から言われたことではなくて自分と約束したことが能動的な行動に少しずつ結びついていったのだと思います。
少なくとも「ママが起こさなかったから遅くなった!」と私に責任転嫁することはなくなりました。
自分が決めたことを守る。
ただそれだけのことですが、これは本当に大きな自信につながります。
あたりまえのようでなかなかできません。
他人との約束は守らなきゃ!と躍起になるのに
自分との約束は、ま、明日からでいっか。とすぐに破ります。
本当は順番が逆。
自分との約束を守る。
そうすれば他者との約束は自分との約束でもあるため
あたりまえのように守れるようになります。
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