海外で生活することは楽しいことだけでなく
もちろん嫌なこと、辛いこともたくさんあります。
その中でも、もっとも辛いことは
日本にいる大切な人たちのもとに
すぐに駆け付けられないこと。
物理的にどれだけ距離があるのかわかっていても
哀しい知らせがあってもすぐに会いにいけないと
心から実感するのはそんな現実に向き合ってわかる。
頭の理解ではなくて
心の痛み。
関東を離れて地方で暮らしはじめたときは
なにかあっても新幹線か飛行機を使えば
数時間で会いにいけるとわかってました。
幸いにもそのようなことは起きずに
帰省というかたちで余裕を持って行き来していましたが
今は数時間で行ける場所ではありません。
インターネットを介してリアルタイムに話もできるし
テレワークや遠隔でしごとをするひとも増えていて
技術でなんでも解決できそうな感覚になるけど
直接会って、目を見て、お互いを抱きしめあうことは
やっぱり同じ空気、同じ空間を共有していないとできない。
あらためて海外は…
ヨーロッパは遠いです。
*
*
ここで出逢った友だちは、会えばハグをするし
どんな場所でも音楽とともにすぐに楽しく踊り出す
短く美しい季節をからだの隅々まで取り込んで笑い合い
娘も学校の友だちと毎日毎日別れ際に抱きしめ合って
「今」この時を慈しむことの大切さを教えられます。
どこの国かなんて関係なくこの場所では
ドイツとイスラエルの子どもたちが
アメリカとシリアの子どもたちが
ふつうに友人としていられるのに
国際社会とか世界とか抽象度が上がったとたん
ひとりひとりが見えなくなり分離されてしまう。
世界や国のまえに
やっぱり「個人」が
自分はどう生きるか
どう生きたいのか
結局そこに集結する。
もっとああしておけばよかった
もっとこうしておけばよかった
もっと
もっと・・・
そう思うまえに、
今に集中して生きること。
自分の心をちゃんと直視して正直に生きること。
海外に行くことで失ったこともたくさんあるけれど
日本ではわからなかったとっても大切なことを
娘も肌で感じとってくれていると思います。
*
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早朝にとびこんできた訃報は
時差もあって弔電もまにあいませんでした。
親族でもないのに家族のように迎えてくれた
私たちが海外に行くと話したときに
励まし応援してくれたあのときの笑顔を
見えなくなるまで手を振ってくれた姿を
私も娘もずっと忘れることはありません。
「今を生きる」
大切なことを伝えてくれて
ありがとうございます。
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