このブログの移住記事を読んでくださっている方は、都市部から地方への移住を漠然と考えていたり調べている方もいるかもしれません。今回は私の体験を交えて地方移住を実際体験してはじめて気づいたことをお伝えしたいと思います。

「地方の田舎で子育て」はひとつの選択肢としてあり

私が今住んでいるところは山々に囲まれた地方の里山地区です。
会う人みんな知り合いというほど奥まった田舎でもなく、スーパーや病院も近くにいくつかありますし、少し足を伸ばせばイオンもカフェもあるようなところです。ほどよく自然が近く海にも山にも恵まれているためキャンプやスノーボードも気軽に楽しめて子育てにはとてもよい環境です。

保育園の待機児童や子どもの騒音問題に触れるたびに都会は人が密集しすぎで必要以上にストレスを抱えていると感じます。少し考え方を変えて従来の価値観を別の角度から見れば、もっとリラックスして子どもと向き合って暮らせる方法もあるのではないでしょうか。

とはいっても地方移住を考えるときネックになるのは「仕事」です。
現地で仕事がなければ生活できないので求人を軸に場所を考える人も多いでしょう。でも移住は「場所」と「人」で決まるといっても過言ではなく、仕事さえあればよいというわけでもありません。

私は家族の仕事でこちらへ来る際にIT企業の仕事をそのまま在宅勤務に切り替えてテレワークで業務を継続しました。日中はひとりで仕事をする環境ですが、地域、学校、ライフワークでの人との繋がりを持っています。最近ではIT関連のスキルがあれば場所を選ばずどこでも個人で仕事ができるスタイルが注目されています。もし家に閉じこもって誰とも交流しないのであれば、わざわざ移住する必要はありません。

地方移住に人との交流は必須であると同時に醍醐味です。
とくに子育て世代であれば、子どもの保育園、学校関係の繋がりがあります。
保育園の送迎、学校の行事でからなず顔を合わせることになります。

地方移住や田舎の暮らしを漠然とイメージしたときの人間関係ってどんな感じでしょう?

仕事や家族構成、子どもの人数は日常会話のひとつ

都会のように仕事は仕事、プライベートはプライベートとすっぱり割り切れないだろうことはなんとなく想像できると思いますが、どのくらいの距離感かよくわかりませんよね?
私の場合、引越してきた当初よく聞かれたのはこんなことでした。

  • どこから来たの?
  • なぜ便利なところからわざわざ?
  • どこに住んでいるの?
  • 仕事はなにしているの?
  • 家族構成は?
  • 子どもは何人?

私は娘ひとりですが、子どもが一人というのは珍しいらしく、幾度となく「上にはいるの?」(年齢的にもっと大きい子供がいると思われる)「あらひとりなの。じゃあもうひとりは生まないとね」(ひとりはダメよという意味)とよくお年を召した女性から言われました。このようなことは今まで一度も言われたことがなかったので「おお。そこまで踏み込むか」と感覚の違いを肌で感じました。

ただ相手に悪気があるわけではなく、実家に帰ってきた子どもに「結婚は?」「子どもはまだ?」と聞くような延長で声をかけているようです。赤の他人なら無関心ですが、気にするということは知り合いよりもちょっと近い感覚なのかもしれません(プラス思考!)。人によってはデリケートな領域になるので聞かれることを前提として自分の気持ちを考えたほうがいいでしょう。私の場合、この手の話題は30代よりも今のほうが「40過ぎてるので。以上!」でほぼ納得するのであまり苦ではありません。

収入、貯金、健康、戸籍…プライベートの距離感のちがい

先のような質問はおおよそ想像できるのでそれほど驚きでもありませんが、実際に移住するまで気づかなったことがありました。それは、本来ならそうそう会わないであろう、知り合いのお母さんやお父さん、保護者の方たちが銀行に、郵便局に、市役所に、病院に、学校に、店舗に、あらゆる空間にいることです!

そう。銀行員の方、郵便局員の方、市役所の公務員の方、看護師の方、医療関係の方、教師の方、販売員の方・・・みなさんのお仕事姿にバッタリ率が相当高いのです。保育園申請の収入証明をママ友に手続きしてもらうという・・・なんとも丸見え感ハンパないです。
貯金額も。お給料も。健康診断の結果も。Oh…

先日はガス点検に、そして今日は家の設備修理に学校繋がりのお父さんが。
「あら〇〇さん!」もはや驚くこともなく今では平静に挨拶ができるようになりました。

公私の境が限りなく薄くなっていく時代。変なプライドは持たないほうが良し

他人に収入を聞いたり出産事情に踏み込んだり私はしませんし、他人のプライベートを詮索することも好きではありません。どのくらい稼いでいるのか、ご主人が何をしているのかも興味がありません。

そのため自分のプライベートが仕事とはいえ知人に見えてしまうことに最初は抵抗がありました。でも望まずともこのような環境で暮らしていると「べつに隠すほどのことでもないし」と思えるようになってきました。相手も気まずいのかと思いきや地元では日常的なことなので、特に驚きもせず淡々と「しごと」として対応しています。

業務で知り得たことを漏洩しないという基本中の基本をあたりまえに共有しているんです。身内の貯金額をわざわざひとに言ったりしませんよね? そんな感覚に似ているかもしれません。ここでは「知ってはいるけど触れない」という空気が伝わってきてかえって安心感を抱くようになりました。親しき仲にも礼儀ありという感じ?プライベートを一切開かない状態で相手の反応をさぐるのは疲れるけれど、なんだか全部みえちゃってるのね、わかってるんだもんね~、別に取り繕わなくてもいいや!という状態に自然となって気心知れた感覚は今までに感じたことがなかったものでした。

ソーシャルメディアが現れてから公私の線引きがぼやけて徐々に交わろうとしています。
これからもっとその境は薄まり区別すらなくなっていくでしょう。

そのひとの属性や不随するモノではなく、あなたがどんな価値観で、何を考え、何を大切に暮らしているのか、個人の素が問われていく時代が来ています。そのような流れのなかでこの地に縁があり、人と関わり、自然と大切なものを気付かせてもらったように思います。

変わりゆく時代や環境の変化に逆らわず、どこでも気持ちよく生きていける人との関わり方はこれからとても大事なスキルになると思っています。移住が特別なことではなく、もっと身近になるような「働きかた」や「暮らしかた」を考えていきたいです。

まだまだ私の知らない関係性があるかもしれません。それでも今感じていることをお伝えすることで、移住を考えてみようかな、移住ってどうなの?と思っている誰かに少しでもお役に立てれば嬉しいです。

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